現地がいかなる状況であっても公図などの資料の確認を欠かしてはならない。

不動産取引の裁判事例

ある土地建物の売買で、宅建業者が現地見分をしたところ、公道ではない隣接地(国有地)が公道と並行して土地との間に帯状に存在し、その土地に越境をしていた複数の建物が、直線に並んでいた。また、土地と隣接地(国有地)との間には境界標が設置されていなかった。そのため、一見しただけでは土地が公道に接道せず、建物が越境していることがわからなかった。境界と越境に関する誤解を生じさせる状況でした。

媒介した宅建業者において、建物が、隣接地(国有地)に越境している可能性を疑うべき事情が複数存在していたのに、必要な調査を怠り、建物は土地上に存在しており越境はないという事実に反する説明をしたものであって、売買契約、媒介契約上の調査、説明義務違反がある、とされました。(東京地裁H29.12.7判決より)

宅建業者側による調査、説明義務違反によって、将来、買主側に損害を与える結果ともなりえるため、現地見分による思い込みによることなく、現地がいかなる状況であっても、公図などの資料の確認を欠かしてはならないという点に注意すべきです。

消費者である買主の方も、土地建物の売買は大きな買い物です。現地への疑問点があれば、宅建業者に遠慮なく伝えることです。

宅建業者は、現地に疑問点があれば、事前に調査しその結果を買主の方に説明することが大切です。

【不動産取引のRE/MAXエージェント&建設業許可アドバイザーの白神英雄】

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